「サイトが見えない…」大規模障害発生
「急にサイトが動かない!(アクセスできなくなった)」「画像が消えた!」と、現在多くのインターネットユーザーやウェブサイト運営者の方が困惑されていることと思います。ご自身のパソコンやスマートフォンの問題ではありませんので、ご安心ください。
実は今、世界中のウェブサイトを支える重要なインフラであるCloudflare(クラウドフレア)に関連する大規模なシステムトラブルが発生しています。その影響が広がり、弊社が運営・管理するサイトを含め、多くのウェブサービスにアクセス障害が起こっています。
本記事では、この問題の概要、なぜ広範囲に影響するのか、そして私たちウェブ制作会社が皆様に推奨する「今、取るべき行動」について、素人の方にも分かりやすい言葉で解説します。
【今起きている問題】あなたのサイト・サービスは大丈夫ですか?
現在、ユーザーの画面上で主に以下の二つの症状が確認されています。
- アクセスが完全に遮断されている(エラー画面の表示): サイトを開こうとすると、「502 Bad Gateway」や「504 Gateway Timeout」といったエラーコード、またはCloudflareのマークが付いたエラーページが出てしまい、サイトの中身がまったく表示されません。これは、サイトの「玄関」でアクセスがブロックされている状態です。
- デザインが崩れている(コンテンツの読み込み失敗): サイトの文字は表示されても、見た目を整えるCSS(デザイン情報)や、動作を制御するJavaScript(機能)、または画像ファイルが読み込まれず、レイアウトがグチャグチャに崩れて表示されます。これは、サイトの「部品」がユーザーの手元に届いていない状態です。
これらの症状が見られる場合、それはサイトのサーバー本体ではなく、Cloudflareのインフラに原因がある可能性が極めて高いと言えます。
【原因】なぜCloudflareの障害は「ドミノ倒し」になるのか
Cloudflareの障害が広範囲に及ぶ理由は、そのサービスがインターネットにおける「重要なハブ(中継地点)」として機能しているからです。
- ウェブサイトの高速配達網(CDN)の停止: Cloudflareは、サイトの部品(画像など)を世界中に配置し、ユーザーに最速で届ける役割(CDN)を担っています。この高速配達網が止まると、部品が届かず、サイトのデザインが崩れます。
- インターネットの「電話帳」(DNS)の不具合: サイト名から正しい住所(IPアドレス)を導き出す機能(DNS)も提供しており、ここに不具合が生じると、そもそもサイトの場所が特定できず、アクセス自体が不可能になってしまいます。
多くのウェブサイトやクラウドサービスが、速度向上とセキュリティ強化のためにCloudflareを利用しているため、この「要」がトラブルを起こすと、影響が瞬時に広範囲に波及してしまうのです。
【解決方法と対策】慌てないで!今、私たちが取るべき行動
原因が外部インフラにある今、サイト運営者様や一般ユーザーが取るべき最も重要な行動は、「状況の冷静な把握と、適切な待機」です。
サイト運営者様への推奨行動
- 1. ステータスの確認: まず、Cloudflareの公式ステータスページを確認し、問題が自社サーバーではなく外部にあることを確定してください。
- 2. 安易な設定変更の禁止: 慌ててサーバーの設定やDNSレコードを変更すると、かえって復旧後のトラブルの原因となります。Cloudflare側での復旧を静かに待ちましょう。
- 3. 顧客への周知: 必要に応じて、アクセスできない原因が外部のインフラ障害にあることを、SNSなどを通じてお客様に周知することが望ましいです。
一般ユーザー様への推奨行動(自己解決を試みる方法)
サイトが完全にダウンしている場合は待機するしかありませんが、一部の画像が見られない、表示に遅延が起きているといった部分的な問題の場合は、ご自身のブラウザのキャッシュやデータが原因の可能性があります。以下の方法を試すことで、一時的に問題が解消することがあります。
- シークレットモード(プライベートブラウジング)の活用: シークレットモードでアクセスすると、古いキャッシュやCookieを読み込まず、クリーンな状態でサイトを再読み込みするため、表示崩れが解消することがあります。
- ブラウザのキャッシュとCookieのクリア: 定期的にブラウザに蓄積された古いキャッシュ(一時保存データ)やCookieを完全に削除してから、再度アクセスを試みてください。これにより、古いデータが原因で発生していた表示の不具合が解消される可能性があります。




